犬で多い心臓の病気 ~僧帽弁閉鎖不全症について~

May 29, 2018

院長の堀です。

 

本日は心臓の病気についてご紹介いたします。

 

今回ご紹介するのは、犬の心臓の病気の中で最も多い「僧帽弁閉鎖不全症」という病気です。

 

心臓の弁は心臓が動くたびに閉じる、開くを繰り返しています。本来であれば心臓の中で流れる血液は一方通行になっているのですが、この病気では心臓の左側(左心室)にある僧帽弁という弁が変性し、綺麗に弁が閉じなくなってしまうため心臓の中で血液の逆流が起きてしまいます。

 

このような状態が続くと心臓にどんどん余分な血液が溜まってしまい、全身に上手に血液が廻らなくなってしまいます。

 

上の画像は正常な子の心臓の超音波検査画像です。血液の流れを色で表していますが、一色に染まっている場合は逆流がないことを表しています。

 

 

 2個目の画像は僧帽弁閉鎖不全症の重度の状態です。色が複雑に混ざっており重度の逆流を示しているほか、右側の心臓(右心室)でも逆流が起きています。超音波検査ではこのような状態ですが、この子は早期から治療を始めている影響か今もお散歩に行きたがり、食欲や元気も問題ありません。

 

 

症状としては咳や呼吸困難、後肢のふらつきなどがみられることが多いですが、末期になるまでなにも症状が出ない場合もあります。

 

基本的には薬で進行を抑える治療することになりますが、現在では手術を実施する病院も出てきております。

 

この病気の重要な点は早期発見にあります。早期から適切な治療をできていれば進行を遅らせることができるほか、強い症状も出にくくなります。

 

診断としては超音波検査がもっとも優れています。聴診ですぐにわかる場合もありますが、その場合は状態が進んでしまっている場合も多々あります。

 

そのため心臓の病気が多い犬種(チワワ、シーズーなど)は6歳ごろからは定期的な心臓のチェックをおすすめします。

 

特に「最近咳が増えたかも」「やけに運動をしなくなった」というのは僧帽弁閉鎖不全症のサインの可能性もありますので、このような症状が気になり始めたらかかりつけの先生にご相談しましょう。

 

当院では詳しい検査が実施できるほか、お電話でのご相談もお受けしておりますので気になることがありましたらご連絡ください。

 

 

 

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